風邪

 4日の日曜日の朝から寒気がして、お昼にはふらふらして、とうとうダウンしてしまった。体がだるくて背中が痛かった。ずっと寝込んでいたのだが、やっと食欲が出てきた。やはり、体調を崩すのは、大きな損失だ。

 前日3日、久しぶりに東京ミッドタウンサントリー美術館に行き、南蛮美術の光と影という展示を見に行った。

 狩野派の流れを汲む、絵画の技法のなかに、南蛮(ポルトガルやスペイン)の影響を受けて、文化が融合された絵画に新しさを感じた。伝統の流れの中に、新しい時代の息吹が流れ込み、絵画が変遷して行くのが興味深かった。世界地図の捕らえ方もこの時代16世紀から17世紀の時代で、すでに赤道の概念があったことに驚かされた。特に北半球の地図は、おおよその形を捉えており、この時代の測量の技術に関心された。一方、南半球の測量に関しては、かなりあいまいな要素があり、こんなに違うものなのかと思った。

  この地図の中の波の捉え方が印象に残っている。狩野派の波とも違い、テンペラのような質感の波がえがかれており、新しい技法に挑戦したのかと思われた。配色も日本画を超えた西洋的色使いが増えていた。挿絵的に天文学地球、太陽、月、火星、などが描かれていたが、あくまでも地球が中心でありその周りを月や太陽が回っており、正確な距離などの把握は理解していなかったことが、見て取れた。さらに、日本画の表装を見ることも面白かった。この時代の西洋に対する吸収力というか、海外へ対する興味の強さがパワーになってあふれ出ている気がした。

 会期中に、紹介できればよかったのだが、それができなくて残念だ。しかし、美術館に足をを運んで作品を見るのも、とても良い気分転換になり、デザインの勉強の上でも役に立つなと思った。