雪かき

 テレビのニュースで雪で、滑って転んで怪我をしたという報道をみて、やはりほおっておくと危険なので、「雪かきをしよう」とたくさん着込んで玄関へ行きました。
 共用玄関は北側に面しているので、雪がたっぷり残っておりました。さすがに、これでは誰かが怪我をするかもしれないなと思いました。

 
 めったに雪など積もらないので、雪かき用の道具など持っていません。だから、なかなかはかどりません。雪はかなり重く、なかなかの重労働でした。
 しばらく経ったころ、マンションの住人の奥さんが出てきて、「危ないわよね。」と手伝ってくれました。

  雪かきをしている間、子供連れの若い夫婦や何人か私達のそばを通り過ぎましたが、みな何も言わずに通ってゆきました。

  とっても可笑しいですよね。自主的に雪かきをやっていることだけれど、「声もかけず無言で、雪かきの作業をしている私たちの脇を何食わぬ顔で通れるものだな」とあまりの無神経さにあきれてしまいました。

 子どもが使うスロープを自分達が一番使うのではないのではないかしら? 若い人達は、何も気づかないのでしょうか?

 また少しすると、娘さんがマンションに住んでいるという年配の男性が、買い物の通りすがりに、道具もなく女性二人が雪かきしているのを見かけたので、手伝うためにスコップを持ってきたと言って、雪かきを助けてくださいました。さすがにこういう場面での男手は、頼りになります。作業は、どんどん進みました。

 誰かがやってくれるから、自分達は何もしない自分さえ良ければいいという人間があまりにも増えてしまって、世の中が壊れつつあるなと、危惧を感じました。

 
 これからの教育は、奉仕の心、困っている人を見たら助ける。こういう当たり前のことをきちんと教えなければならないなと思います。

 自分の子どもにも、人のために何かを自分から進んで仕事をすることの重要性をきちんと伝えました。小さいころから、きちんと教えないと、何にも感じない無神経な大人になってしまう。せめて自分の子どもをそんな大人にしないためにも、心して教育していきたいと思います。