山崎隆明さん
CMプランナーの山崎隆明さんの対談を聞いて、物作りに対する話は、面白いな〜と思いました。そのいくつかを取り上げてみたいと思います。
彼が制作の中で重要にしていること
- 台詞へのこだわり
- 歌詞に違和感を持たせる
- 逆説で人の気を引く
そもそも、CMでは15秒から20秒で人に伝えなければならないという制約のなか、伝わるメッセージを残さなければならない。だから、理屈っぽくなりすぎず、CMの途中からみても何のCMであるのか伝わらなくてはならない。また、CMを見る人は、色々な人がいる。例えば、とても疲れたいる人に対しても、何か残せるようでなければならないと。
木村カエラさんのホットペッパーのCMを少し取り上げて説明を加えてみたい。
【「ホットペッパーの唄」について】
ホットペッパーのコマーシャルと言うと、木村カエラさんの「ホットペッパーの唄」は確かに印象的だった。この曲は山崎さんが作詞作曲されている。
「ホットペッパーを、もう少し女の子よりのポップなイメージの媒体にしたい」という話がクライアントからあったので、木村カエラさんとスヌーピーをCMに起用しようと思ったそうである。
昔、大橋巨泉さんの「はっぱふみふみ」というパイロットの万年筆のコマーシャルがあり、「はっぱふみふみ」なんて全く意味の無い言葉であるが、普通、意味の無い言葉なんてコマーシャルではご法度だけれど、逆にそれが衝撃的であったので、ホットペッパーのパ行の音が残るような変な歌を作ろうと思ったそうである。それで「ホットペッパピッピプ……」の歌詞が生まれたという。
言葉の音で遊んでみるという発想がとても面白いとおもう。最後に、広告とは何かという質問に対して、「広告とはおもちゃであり、楽しんで作ること」と言っていた。つまり、広告からの言葉がおもちゃのように一人歩きしてほしいのだと。